体の使い方8-a:「上から下ろして弾く」
♪ 体の使い方 ♪
その1:「姿勢」
その2:「手のフォーム」
その3:「親指」
その4:「タッチ」
その5:「和音をそろえる」
その6:「アクセントの鳴らし方」
その7:「音階をきれいに弾く」
その8:「腕を使って弾く」
先日のブログ記事で「腕を使って弾く」という記事を書きましたが、イントロダクション的なところまでだったのでその続きの具体的なことについて書きたいと思います。
先日書いた記事の中で3つの腕の使い方を使えるようになるといいですよ、と書いたのが、
a、上から「下ろして」弾く弾き方
b、腕と手首を「横に重心移動」させながら弾く弾き方
c、「回転」させるように弾く弾き方
でした。
今日はその中の
a、上から「下ろして」弾く弾き方
について書こうと思います。
まあそのまま、「(鍵盤の)上から下ろして弾く」わけです。
これを使えない状態というのは、弾く時に指が鍵盤にくっつきっぱなし、そしてだいたい肘も脇腹にくっついている、というような状態になります。
うーんまず第一歩は肘を少し開くことかな。
肘に関してはこちらの記事(体の使い方:その2「手のフォーム」)に書いてありますが、「指が鍵盤に対して垂直になるようにする」、「腕の動きを自由にする」意味があります。
先日「月の光」という響きのきれいな曲を小学生の生徒がレッスンで弾きました。

右手のアルペジオの伴奏の上で交差した左手の高音を響かせる曲です。
この高音をクリスタルのような透き通った、そして風鈴のように心地よい音で響かせたい。
それには「力み」や「重み」があってはいけない。
けれどもやわらかくしようとしてぼやけたり、くすんだり、かすれたりしてもいけない。
そこで「上から自然に下ろして弾く」という弾き方を教えました。
伴奏よりも音量を出したいけれど、鍵盤に「付いている」状態から「押し込む」ように弾くと「力み」のある、力強い音になるし、そして意外と響かない。
でも、鍵盤の少し上からストンと自然に手を下ろして弾くと、前述のような透明感と響きのある音が伴奏の上にくっきり浮き立って聴こえます。この時に指がふにゃふにゃしてると打鍵時に加速が弱まるのでいい音が出ません。
イメージで言うと、軽く木琴とか鉄琴を鳴らすような感じでしょうか。
これを私が弾いて聴かせて「わあ、違う・・・」と感じてもらったところで2つの弾き方を実際に自分でやってもらうと、
「ね!明らかに音が違うよね?」
「うん!ちがう・・・!!」
と、弾き方による音質の違いを感じて、身につけることができました。
そして、「でも下ろす時にちょっと力が入ると怒ってるみたいに乱暴な音になっちゃうんだよ」と言って少し力を多めに入れると、「わ!ほんとだ!」とそれも実際の音で分かったようです。
音質のコントロールは、実際に音を鳴らして、その違いを聴き比べることで身に付きます。
この上から下ろして「重くないけどくっきりとして透明感があってよく響く音」を鳴らす弾き方は、一度身に付けると例えばフレーズの頭の音を少しくっきり始まりたい時とか、「遠くから響く美しい鐘の音」みたいな音を鳴らしたい時とか、あとはこういうリズミカルな曲で

それぞれの拍の頭の音をくっきりさせてリズミカルな音の表現をしたい時などなど、相当使い道があります!!
ぜひぜひさっそく、「上から下ろして弾く」を試してみて下さい!!
鍵盤にくっつけたままじゃなくて、指は、腕は、もっと使い方がたくさんあります。
まあもちろん必要以上に大きく使う必要は無いのですが、最初慣れるまでは大きめに動かして使ってみる方が使えるようになるかな。慣れてくれば自然と無駄は無くなってくるものなので。
あ、逆に「重さ」を表現したい時は上から下ろして弾かない方がいいです。
ベートーヴェンの「悲愴」の1楽章の冒頭の和音とか、上から弾いたらアタック感は出るけどそのあとの響きがスカスカになっちゃう。
そのほか、横に移動させて弾く弾き方などもすごくすご〜〜く役に立つので、そのうち書きたいと思います♪
●カテゴリー「体の使い方」
いやー暑くなってきたんでうちの周りにぞくぞくと夏のヒーロー達が現れますわ。


その1:「姿勢」
その2:「手のフォーム」
その3:「親指」
その4:「タッチ」
その5:「和音をそろえる」
その6:「アクセントの鳴らし方」
その7:「音階をきれいに弾く」
その8:「腕を使って弾く」
先日のブログ記事で「腕を使って弾く」という記事を書きましたが、イントロダクション的なところまでだったのでその続きの具体的なことについて書きたいと思います。
先日書いた記事の中で3つの腕の使い方を使えるようになるといいですよ、と書いたのが、
a、上から「下ろして」弾く弾き方
b、腕と手首を「横に重心移動」させながら弾く弾き方
c、「回転」させるように弾く弾き方
でした。
今日はその中の
a、上から「下ろして」弾く弾き方
について書こうと思います。
まあそのまま、「(鍵盤の)上から下ろして弾く」わけです。
これを使えない状態というのは、弾く時に指が鍵盤にくっつきっぱなし、そしてだいたい肘も脇腹にくっついている、というような状態になります。
うーんまず第一歩は肘を少し開くことかな。
肘に関してはこちらの記事(体の使い方:その2「手のフォーム」)に書いてありますが、「指が鍵盤に対して垂直になるようにする」、「腕の動きを自由にする」意味があります。
先日「月の光」という響きのきれいな曲を小学生の生徒がレッスンで弾きました。
右手のアルペジオの伴奏の上で交差した左手の高音を響かせる曲です。
この高音をクリスタルのような透き通った、そして風鈴のように心地よい音で響かせたい。
それには「力み」や「重み」があってはいけない。
けれどもやわらかくしようとしてぼやけたり、くすんだり、かすれたりしてもいけない。
そこで「上から自然に下ろして弾く」という弾き方を教えました。
伴奏よりも音量を出したいけれど、鍵盤に「付いている」状態から「押し込む」ように弾くと「力み」のある、力強い音になるし、そして意外と響かない。
でも、鍵盤の少し上からストンと自然に手を下ろして弾くと、前述のような透明感と響きのある音が伴奏の上にくっきり浮き立って聴こえます。この時に指がふにゃふにゃしてると打鍵時に加速が弱まるのでいい音が出ません。
イメージで言うと、軽く木琴とか鉄琴を鳴らすような感じでしょうか。
これを私が弾いて聴かせて「わあ、違う・・・」と感じてもらったところで2つの弾き方を実際に自分でやってもらうと、
「ね!明らかに音が違うよね?」
「うん!ちがう・・・!!」
と、弾き方による音質の違いを感じて、身につけることができました。
そして、「でも下ろす時にちょっと力が入ると怒ってるみたいに乱暴な音になっちゃうんだよ」と言って少し力を多めに入れると、「わ!ほんとだ!」とそれも実際の音で分かったようです。
音質のコントロールは、実際に音を鳴らして、その違いを聴き比べることで身に付きます。
この上から下ろして「重くないけどくっきりとして透明感があってよく響く音」を鳴らす弾き方は、一度身に付けると例えばフレーズの頭の音を少しくっきり始まりたい時とか、「遠くから響く美しい鐘の音」みたいな音を鳴らしたい時とか、あとはこういうリズミカルな曲で
それぞれの拍の頭の音をくっきりさせてリズミカルな音の表現をしたい時などなど、相当使い道があります!!
ぜひぜひさっそく、「上から下ろして弾く」を試してみて下さい!!
鍵盤にくっつけたままじゃなくて、指は、腕は、もっと使い方がたくさんあります。
まあもちろん必要以上に大きく使う必要は無いのですが、最初慣れるまでは大きめに動かして使ってみる方が使えるようになるかな。慣れてくれば自然と無駄は無くなってくるものなので。
あ、逆に「重さ」を表現したい時は上から下ろして弾かない方がいいです。
ベートーヴェンの「悲愴」の1楽章の冒頭の和音とか、上から弾いたらアタック感は出るけどそのあとの響きがスカスカになっちゃう。
そのほか、横に移動させて弾く弾き方などもすごくすご〜〜く役に立つので、そのうち書きたいと思います♪
●カテゴリー「体の使い方」
いやー暑くなってきたんでうちの周りにぞくぞくと夏のヒーロー達が現れますわ。
ありがとうございます!
音質のコントロールのための体の使い方のレッスンをするのは私も楽しいのです♪
目の前で音が変わりますからね(^_^)
大阪在住funwariハムスターと申します。
ピアノを練習していて手を痛めてしまい
悩んでおります大人ピアノ再開者です。
何が悪いのか
どうすれば痛くならずに弾けるのか・・・
試行錯誤しております。
幼少期から約10年間レッスンを受けましたが
その後長い長いブランクによって
当時、どうやって弾いていたかすら
忘れてしまいました…。(泣)
この先いつまでも楽しめたらいいなぁ~
と思っておりましたが
徐々にピアノを弾く事が苦痛になってしまいました。
こちらの記事はとても参考になります。
確かに腕を使わず指先だけで弾いていました。
しかも毎回が突き指状態です・・・・(>_<)
そりゃ痛いハズ…(;_;)
やはり自分では気付けない部分が多々あるので
今、改めて先生に習う事を考えております。
コメントありがとうございます!
少しでもお役に立ててるならとてもうれしいです☆
でも手を痛めておられるとのこと、とても胸が痛みます。
1つには、「支え」をきちんとされることを意識されるとよいかと思います。
指と手首を、へこまないよう、きちんと支えること。
ここの支えがないと他の部分にどうしても余計な力が入ります。
それからもう1つ。funwariハムスター様はピアノは電子をお使いでしょうか?それおも生ピアノでしょうか?
最近私は自分の電子ピアノを買い替えて思ったのですが、最近の電子ピアノの鍵盤は変に重い…。
買ったばかりの時にちょっと指を痛めそうになりました。
σ(^_^;)
なのでもし電子ピアノの場合は楽器のせいもあるかもです。
でも先生に習われるお考えなのですね♪
先生選びはなかなか難しいです(・_・;
よく情報を集めて、実際に見学や体験などされることをオススメします。
何かありましたらよかったらいつでもご相談下さい!
(>_<)
少しお休みして、大事にして下さいね。
日に日にピアノが好きになってゆくのに
それを嘲笑うかのように手の痛みが増して行きました。
ピアノ練習を再開して約半年後の去年3月に
右手(利き手)が腱鞘炎になってしまいました。
動かない指に無理強いした練習を
何度も何度も繰り返していたからだと思われます。
今更後悔しても遅いのですが
1年以上経過しても治らないのには
ぴこ先生の仰るように《手を使わず安静に》
していない事が原因です・・・(-.-;)
更に ここ最近は両手小指の激痛が加わり
殆ど騙し騙し練習しているような状態です。
本末転倒ですよね・・・(悲)
暇があれば兎に角ピアノが弾きたくて仕方が無いのに
思いとは裏腹に痛みが邪魔をするのです。(∋_∈)
あと、仰るように現在は電子ピアノで練習中です!
実家のアップライトは何年も前に処分しましたので
新たに電子ピアノを購入致しました。
鍵盤さえ重ければ良いと考えておりましたが
確かに、重い鍵盤に手がやられてしまったと思われます。(泣)
無理せず 痛い時は弾かない、手を休める
今はそう心掛けております。
それは辛いですよね…(>_<)
実は私も1年以上前に思わぬ事故?で左手小指を突き指したのがまだ痛いのです。(´・_・`)
でもお互い、「必ず良くなる!」と信じてポジティブに行きましょう!
だって人間の可能性ってすごいんです(≧ω≦)
ただ、電子ピアノには注意が必要だと思いました。
私は自分の鍵盤の重めのグランドピアノで何時間弾いても手が痛くなることなんて無いんですが、電子ピアノでちょっとがんばって弾いたら次の日右手の指3本が痛くてその日は湿布で巻いてピアノは弾けませんでした。
それから少しずつその鍵盤に慣らしていったのと、あとは電子ピアノの設定をタッチを軽めにしたりしました。
設定で鍵盤の重さ自体が変わるわけではないのですが音の反応が良くなるので少し弾きやすくなります。
funwariハムスター様ももしそういう設定があればタッチは軽めにすると少しラクになるかと思います。
お大事にして下さい(^_^)