そうだったのか!音楽理論 その1:「調って?」
えー音楽理論の話をするとき生き生きすると言われる私ですが、大人の生徒さんなどから「音楽理論って知りたいな〜と思うけど、なんだか難しそうだし・・・」と言われることが結構あります。
でも理論を知ると曲の理解につながるし、作曲家がどんな風に曲を作るのかも分かってくるし、「ここのこの音が、この響きが『きゅん!』と来るけどなぜなんだろう?」というような音楽の謎にも迫れたり、またはそこから自分で作曲したりアレンジしたり、アドリブをすることにもつながって行ったりします。
あ、暗譜にも役立ったりしますね。
なので、このブログでも私が元気がある時に(笑)、時々、少しずつ理論のことも書いていけたらな〜と思いました。
でも理論の本はたくさん出ていますので、ここでは理論の本よりも噛み砕いて、そして分かりやすく実践的に、そして気楽に♪書きたいな〜と思います。
ということで「調」です。
あのね、理論の本ってだいたいまず「音程」から入るんですよ。
それはそれで理由もあるしまあいいんですけど、ただみんなここでさっそく嫌になっちゃうっていうか、「はあ?」みたいになっちゃうので、私は音程は後回しにします。
だいじょぶだいじょぶ!
よく見たり聞いたりする「ハ長調」とか「ロ短調」など、調の名前。これは、頭のカタカナの「ハ」とか「ロ」の部分と、後ろの「町長」、あいや、「長調」とか「短調」の部分で分かれてます。
1:頭の「ハ」とか「ロ」の部分。
これは、「ドレミファソラシドのどの音がその曲の中心になるか」ってことです。
中心になる音が、日本音名で示されています。
日本音名は「ドレミファソラシド」を、
ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ
と言います。
「ハ長調」の曲は「ハ」、つまり「ド」の音が中心で、「ロ短調」の曲では「ロ」、つまり「シ」の音が中心となる、ということです。
「曲の中心になる」というのはピンと来ないかもしれませんが、その音、そしてその音に重ねた和音の響きが、その曲の中で安定感を感じる、というような感じです。
2:後ろの「長調」とか「短調」の部分。
これは「その曲が明るいひびきの曲か、それとも暗いひびきの曲か」ということです。
「長調」は明るい響きの曲、「短調」は暗い響きの曲、です。ごくシンプルです。
例えば「さいた〜さいた〜」の「ちゅうりっぷ」は明るい長調、「はるこうろうの〜はなのえん〜〜」の「荒城の月」は暗い短調、です。
以上の2つを総合すると、「ハ長調」とは「ハ(ド)が中心の明るい響きの曲」、「ロ短調」とは「ロ(シ)が中心の暗い響きの曲」ということになります。
これが今日の「調」の表記の説明になります♪
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♪音名表記について
ドレミファソラシドの日本音名での表記は
ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ
ですが、ドイツ音名では
C(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー) C(ツェー)
です。
英語音名では
C(シー) D(ディー) E(イー) F(エフ) G(ジー) A(エー) B(ビー) C(シー)
と、まあ当たり前ですけど英語読みで、「シ」の音だけドイツ音名とは違います。
クラシックではドイツ音名を使うけど、他のジャズとかロックとかポップスでは英語音名を使いますね。日本では。欧米ではどうしてるんでしょうね。
そしてそれぞれの音に♯(シャープ)が付くと、
日本音名ではそれぞれの音名の前に「嬰(えい)」を付けて、
嬰ハ 嬰ニ 嬰ホ 嬰ヘ 嬰ト 嬰イ 嬰ロ 嬰ハ
と表記します。
ドイツ音名ではそれぞれの音の後ろに「is」を付けて、
Cis(チス) Dis(ディス) Eis(エイス) Fis(フィス) Gis(ギス) Ais(アイス) His(ヒス) Cis
と言います。
英語音名ではそれぞれの音の後ろ(っていうかほんとは右上)に「♯」記号そのものを付けて、
C♯ D♯ E♯ F♯ G♯ A♯ B♯ C♯
と表記します。
そして♭(フラット)が付くと、
日本音名ではそれぞれの音名の前に「変(へん)」を付けて、
変ハ 変ニ 変ホ 変ヘ 変ト 変イ 変ロ 変ハ
と表記します。
ドイツ音名ではそれぞれの音の後ろに「es」を付けて、
Ces(チェス) Des(デス) Es(エス) Fes(フェス) Ges(ゲス) As(アス) B(ベー) Ces
と言います。
「シ」の音、つまり「H(ハー)」の音が、「B(ベー)になるのが注意。
英語音名ではやはりそれぞれの音の後ろ(右上)に「♭」記号そのものを付けて、
C♭ D♭ E♭ F♭ G♭ A♭ B♭ C♭
と表記します。
うーんやっぱり全部書くとそこそこ大変ね。(汗)続くかしらこの企画・・・。
まあちょっとずつ、ポイント、ポイントだけ書いていきましょう。
ではまた〜!!