自主性
昨日のレッスンで、小学生のHちゃんのレッスンの最後に、
「じゃああともう1曲新しい曲やろうか〜?」
と、次の曲を選ぼうとしたら、
「これ、やってきた」
と、ちょっと難しいバッハのとあるメヌエットの楽譜を出しました。
「おっ!そうかーえらいなあ!じゃあ弾いてみて弾いてみて!!」
と言うと、臨時記号がたくさん付いていて難しい曲を、片手ずつだけど一生懸命弾いてくれました。宿題の曲の他に、自分でやってきました。
先生ちょっとジーンとしちゃったな〜〜。
Hちゃんは2年くらい前に他の教室から移ってきました。
その時は、とにかく新しい曲を譜読みすることを嫌がるということでお母さんに相談を受け、それからとにかく、Hちゃんがピアノを楽しく弾くこと、自分で譜読みを自主的にできるようにすることを考えてやってきました。
Hちゃんに限らず、子どものレッスンでは「自主性」ってことにかなり気を配ります。
大人は自分でやりたくて始めるので、もちろん自主的に取り組みます。でも子どもは始めは自分で興味があって始めるとしても、そのモチベーションを保つことはとてもとても大変なのです。
でも「自分でやりたくてやっているんだ」という気持ちでやるのと、なんとなく義務的にやるのとでは、進歩の仕方も全然違ってくるし、何より楽しさが違ってくるのです。
なので、小さなことではありますが、子どものレッスンでは小学生くらいになると、毎回のレッスンで新しい曲に進む時に、教本の中から本人に選んでもらうことが多いです。本によっては順番に進むものもあるし、その子によっては順番に進んで行くことに達成感を持つ子もいるのでそうする子もいますが、そうじゃない場合は本人に毎回選んでもらいます。
曲名で楽しそうな曲を選んだり、季節にあった曲名のものを選んだり、自分の得意な伴奏形のものを選んだり、私が何曲か弾いてその中からその時の気分にあったものを選んだり、さまざまです。もちろん私がパパッと宿題を決めるよりも多少時間はかかりますが、自分で選ぶことでほんのちょっとでも、その曲に対する興味やスタンス、責任みたいなものが違ってくるんじゃないかなと思うので、よく取り入れています。
一冊テキストが終わって次の本に入る時も、よく本人と一緒に考えます。その子のレベルを考えて、何冊か私が提示して、簡単に説明して、本人に中身を見てもらったり、その中の曲を私が何曲か弾いてみたりしながら、本人に選んでもらいます。そして、その本を進めていって、途中どうも行き詰まってきたりしたら、どんどんまた違う本を提示して、また一緒に選んだりもします。
と、まあ小さな工夫ではありますが、「自主性」を大事にしたいな〜と常々考えております。
で、そのHちゃんはもう充分に自主性が育ってくれたし、譜読みの力も、弾くのを楽しむことも身に付いてきたので、そろそろ私の方でも積極的に新たにいろんなことを提示していきたいなと思ってます!
これ↓は、絵が大好きなYちゃんが描いてきた、「鳥居みゆき」。
「ひっとえんどら〜ん」
って書いてある。(笑)
「鳥居みゆき」はこちら。
「趣味:歯石除去
特技:ポンピングブレーキ」
って。(笑)